一般にサン・マリノとよんでいますが、正式名はサンマリノ共和国です。 イタリア半島の中東部に位置する共和制国家で、イタリアに囲まれた標高７４９ｍの岩山、ティターノ山の丘陵地にあります。東西８ｋｍ、南北１３ｋｍ、面積６１平方㎞で日本の八丈島とほぼ同じ広さだそうです。人口は３２，０００人です。

国境のゲートをくぐります。正面の山の上がサン・マリノの街です。 因みに世界の小さな国ランキングは ①バチカン市国　②モナコ　③ナウル　④ツバル　⑤サン・マリノで サン・マリノは世界で５番目に小さい国です。

サンマリノは世界の小国の一つとは知っていますが、詳しいことは知りませんでした。建国の歴史は古代ローマ帝国時代に遡ります。 それは４世紀の初め、アドリア海の対岸ダルマティア地方でローマ皇帝ディオクレティアヌスによってキリスト教徒が迫害された時です。迫害から逃れる為マリーという石工が仲間と共にティターノ山に隠れ住み、そこで建国しました。国名サン・マリーノは石工マリーノの名からつけられたそうです。 １６３１年、ローマ教皇ウルバヌス８世より独立を承認され、世界一古い独立共和国となりました。近隣諸国より何度か侵略をうけましたが、独立を再確認されてきました。

国章に描かれているように馬の背になっているサン・マリノには３つの塔、城塞が建っています。 それぞれ「第１の砦グアイダ（Guaita）」「第２の砦チェスタ（Cesta）」「第３の砦モンターレ（Montale）」と名前が付けられています。中世に建てられた城砦は色々な国の侵略から守りました。

第１の塔グアイタ １１世紀に建てられ、３つの城砦のうち一番古い塔だそうです。サンマリノ共和国の歴史では１４６３年のマラテスタ家（現在のリミニ）との争いが、最後の戦いとなりました。その後１９７５年まで何世紀にも渡って牢屋として実際に使用されていたそうです。

第２の塔チェスタ ティターノ山頂（７５５ｍ）に建っています。遠目に見ると塔だけのように見えますが、第１の塔同様大きな城塞でした。現在は、中世時代の武器が展示されている博物館として利用されているそうです。

断崖絶壁に建っていかにも城塞です。坂道と階段ばかりです。 お天気は上々でいつまでも明るいですが、もう６時を過ぎています

第３の塔モンターレ １４世紀に建てられた第３の塔はティターノ山の尾根に建てられ、主に遠くの敵を偵察する役目をもっていました。砦の周りには、敵からの攻撃を守る為に岩が積み上げられていたそうです。ここも牢屋としても使われていました。