チヴィタ・ディ・バーニョレッジョはオルヴィエートから車で約３０分程の所にあります。かつて「死にゆく町」とも呼ばれていたそうです。広い岩肌の中に太い幹が根元近くで切られた切り株ような岩山が取り残されていました。その岩山に教会の鐘楼が１本立っていました。 今行ってきたオルビエートも「天空の街」と呼ばれていますが、この小さな町はまさに天空の町です。ジブリの映画、「天空の城、ラピュタ」を想像させるものでした。

まず展望台から望みます。荒野の中にぽつんと巨大な切り株があります。周りの大地も崩落した跡がみえました。一体なんなのでしょうか？ 手前の町から眺めたチヴィタ・ディ・バーニョレッジョは地球上にこのような所があるのか、これは何なんだろうかと思ってしまうほどの驚きの景観でした。 展望台から階段を下りて道を進むと広場には駐車場と土産物屋が２、３件ほど建っています。ここから 陸の孤島、チヴィタ・ディ・バーニョレッジョへ続く橋を渡ります。隣の町と結ばれているのはこの細い長い橋だけです。きつい上り坂が終わると階段で町に到着します。

ここ一帯は火山噴火で出来た凝灰岩だそうです。風化や川の浸食などの影響を受けやすく、この様な断崖絶壁の岩山が造られました。 そのためエトルリア時代から古代ローマ時代にかけて、敵から身を守るために自然の城壁を利用した岩山の上に町が作られました。その代表が今日行って来た「世界一美しい天空都市といわれるオルヴィエート」です。 チヴィタ・ディ・バーニョレッジョもその一つです。周りを火山地帯で囲まれていますから地震も多く何回もの大地震により、隣町バーニョレッジョとチヴェタをつなぐ道も破壊され孤島となりました。 現在は細い長い橋が架かっています。３００ｍ以上の上り坂の橋です。最後は階段が続きます。もちろん車は通れません。 １９９０年以前は老人と崩壊した家並が残る「死にゆく町」といわれましたが、現在観光地として修復が進んで私達も観光に行けるようになりました。イタリアで最も美しい村にも登録されました。