ロンダは海抜７３９ｍの岩盤の上に造られた町です。深いタホ渓谷によって町は２つに分断され、渓谷を跨ぐように架けられた橋がつなげています。 ロンダには紀元前６世紀頃にケルト人が住んでいたそうです。現在のロンダは、カルタゴとローマの第二次ポエニ戦争後、ローマの将軍スキピオ・アフリカヌスのカルタゴ遠征の最中につくられたとされ、紀元前３世紀の終わりにはヒスパニアはローマに平定されたそうです。 文明のルーツを訪ねて共和政ローマ中期、ポエニ戦争をご覧ください ７１１年イスラムがイベリア半島に侵入しロンダ王国となりました。１４８５年、長期の包囲戦後にアラゴン王フェルナンド２世がロンダを陥落させたことで、イスラム支配は終わります。

ホテルからしばらく歩くと渓谷にぶつかります。深い渓谷の底は岩がゴロゴロしています。このロンダの渓谷はグアダレビン川がおよそ５０００万年の年月をかけて石灰岩の岩山を削り取ったものだそうです。深い渓谷によって分断された新市街と旧市街は３つの橋で繋がっています。新しい橋の「ヌエボ橋」古い橋の「ビエホ橋」そして最も古いイスラム時代の「サン・ミゲル橋」です。

タホ渓谷に架かるヌエボ橋は新しい橋の意味です。高さ９８ｍという深い渓谷に架けられた橋は１７５１年から１７９３年まで４２年間もかけて造られたそうです。 その以前１７３５年にわずか８ヶ月の工事で橋が造られた事がありました。しかし６年後には崩落してしまい５０人もの犠牲者をだしたそうです。それで年月をかけてしっかりした橋を架けました。直径３５ｍの大アーチの橋です。２５０年以上経った現在も使われているのです。

ヌエボ橋が新しい橋ならビエホ橋は古い橋です。小さな公園から両側を岩に挟まれた深い渓谷の向こうにみえました。１６１１年にローマ時代の石組の上に造った橋でローマ橋とも呼ばれているそうです。 対岸に大きな垂れ幕をかけた廃墟のような建物があります。１８世紀の宮殿だそうです。幕に何が書かれているのか分かりませんが、いずれ５つ星のホテルになる予定だそうです。 ホテルの窓から奈落の底のような渓谷が見えるのでしょうね。高度恐怖症の人は泊まれません。

６年かけて１７８５年に造られたスペインでも最古の闘牛場の１つです。収容は４５００人。アレーナの直径は６６ｍでスペインで１番大きいのだそうです。毎年９月にゴヤの時代の衣装を着て闘牛祭が行われます。 なんと１年に３日間しか使われないそうです。もったいないことですが、とてもきれいに整備されていました。