ユングフラウ・ヨッホ

７日目　　ユングフラウ・ヨッホ観光

今日は１日ユングフラウ・ヨッホ観光です。例によって今朝も朝日を望む予定で５時５分に集合しましたが、雲が多く鑑賞できませんでした。昨日まで最高のお天気でした。トップ・オブ・ヨーロッパ展望台の眺めはどうかしら、何かしら不安がよぎります。

日の出は明朝に期待して、朝食後８時のユングフラウ鉄道に乗りユングフラウ・ヨッホに向けて出発です。私達の泊まっているホテルの前が駅ですから楽々列車に乗り込みます。右にユングフラウの氷河やラウターブルンネンのＵ字谷の向かい側、崖の上のミューレンを眺め、左には霧に埋まったグリンデルワルドを見ながら上へ上へと登って行きます。雪囲いを通って最初の駅アイガーグレッチャー駅を過ぎるとすぐにトンネルに入りました。

登山列車は何とアイガーとメンヒの山を刳り抜いて造ったトンネルの中を走ります。しかもトンネルの中には２つの駅が造られて岩壁に穴を開けた展望窓が造られているのです。スイス人は何ということを考えるのでしょうね。
真っ暗なトンネルの中のアイガー北壁に開けられた窓は眩しく、断崖直下に村が箱庭よりもっと小さく見えます。次の駅では目の前にあらわれる真っ白な氷河に観光客は目を釘付けにされるそうです。

最初の駅はアイガーヴァンド駅、「アイガーの壁」、いわゆるアイガー北壁に穴を開けた、ガラス張りの展望デッキがあります。トンネル掘削で出た岩を捨てる為に開けられたそうです。

５分間の停車時間に私達はホームに下りて急ぎ足で展望デッキに向かいます。ここはアイガー北壁のど真ん中にあたるそうです。凄いですね。私はテレビでしか見たことがない「魔の山」アイガーの北壁の真ん中から覗いているのです。

ガラスの窓越しに１８０°のパノラマと北壁の切り立った崖、真下にはグリンデルワルドの村が眺められました。雲に遮られていましたが、雲の合間からどうにか見えました。

アイガーヴァント駅

ここは登攀者の緊急避難場所で救助隊の出発場所になっているそうです。
この絶壁は多くの命を奪いました。それでも尚、登山者は後を引きません。
それだけ魅力がある山なのですね。

５分間、停車します

展望デッキに急ぎます

雲の合間から少し見えました。
右の崖はアイガー北壁の断崖絶壁です。
私達は今、凄いところにいます。

晴れているとこのようにグリンデルワルドが
きれいに見えるそうです。

　晴れているとこの様に見えるそうです。目の前にシュレックホルン（４０７８ｍ）が聳えています。
　　　　　　　　　　　　　　　　　ウイキペディアより

シュレックホルンの手前にあるフィッシャー氷河はグリンデルワルドにある峡谷グレッチャーシュルフトの源頭部にあたるそうです。ウイキペディアより

アイガーの岩肌には展望用の窓がズラリと並んでいます
　　　　　　　　　　　　　　　　　テレビより

ユングフラウ登山鉄道

ヨーロッパの屋根の上まで列車を走らせ観光客が楽にユングフラウ３山の景観を眺められるよう登山鉄道の敷設を計画しました。全長９，３ｋｍのうち７，１ｋｍがトンネルという登山鉄道は１８９５年（明治２８年）に工事が始まりました。まだ鉄道が電化（１８８８年）されて間もない頃です。

アルプスの岩壁に穴を開け、アイガー北壁からメンヒの内部を斜めに貫いたトンネルをです。最大勾配が２５０ミリパーミル（１ｋｍで２５０ｍ高くなる）の斜坑を線路の間に歯車を噛ませたラックレールを使い、標高３４５４ｍのヨーロッパの屋根、ユングフラウ・ヨッホに行かれるようになりました。
固い岩盤と永久凍土に悩まされながら、１６年の歳月を掛けて１９１２年全線開通しました。

ユングフラウ・ヨッホ

クライネシャイデックから５２分の乗車でユングフラウ・ヨッホ駅に到着しました。トンネルを通ってきたので実感が湧きませんが、ここは標高３４５４ｍなのです。そう思うとちょっと息苦しい感じもしますが・・・

ユングフラウ・ヨッホ駅

トンネルで貫いた登山鉄道と展望台を
建設したアドルフ・グイヤー・ツェラー像

岩盤むき出しの通路を歩いて展望台のエレベーターへ

ユングフラウ・パノラマ

エレベーターに乗る前にパノラマシアターの部屋に入ります。大音響の音楽と私達を３６０°囲む、３Ｄスクリーンに写るアルプスの映像に私達は圧倒されます。２０１２年にユングフラウ鉄道全線開通１００周年記念で新設されたアトラクションです。

ユングフラウ３山の空撮

氷河のクレパスでしょうか

スフィンクス展望台

頭にちょこっと出ている岩の上にスフィンクス展望台があります
メンヒ　　　　　　　　　　　　　　　　　↓　　　　　　　　　
　　

　　　　　　　　　　　　　　　↑
　　　　　　　　　　　　雪原プラトー
この四角い建物から雪原に出ます
　　　　　　氷河の中に氷の宮殿

↑　　　　　　
建物の奥、山の中に駅があります。
展望の窓やレストラン、ショップなど併設されています。
　スフィンクス展望台まで１０８ｍを
高速エレベーターで一気に上ります。

岩の上に造られたスフィンクス展望台　横にアレッチ氷河が流れています
　　　　　　　　　　　　　　　張ってあった時計のポスターを加工

３４５４ｍから３５７１ｍのスフィンクス展望台に高速エレベーターであっという間にあがります。

ＴＯＵＲの順路を見て階段を上がると、屋外バルコニーへやっぱりね・・・アイスメーア駅で何も見えなかったんですもの、それよりずっと標高が高いですから、硝子張りの展望台からも何も見えません。朝の不安は的中しました。

それでも来たのですからバルコニーに出て、ユングフラウ・ヨッホに来た証拠の写真を撮ります。

階段を上がってバルコニーへ

来ましたー！
感激もひとしおと言いたいのですが

本日の天候

現在の気温
０，２°

現在の風速

４３ｋｍ/h

日本語で書いて
ありました

バルコニーに出ます、残念ながら・・・

晴れていると東にメンヒ

南にアレッチ氷河

西にユングフラウが見えます

ユングフラウ　　　　　　テラスにあった地図　　　　　　　　　　　　　　メンヒ
クライネシャイデックの反対側なので山の位置も反対になります

何も見えませんが、来た証拠にパチリ・・・

アルパイン・センセーション

ユングフラウ・パノラマと同じく２０１２年にユングフラウ鉄道全線開通１００周年記念で新設されたアトラクションです。星に囲まれた通路を抜けると正面にお伽の国のような球体に目を引かれます。
まるで雪のないスノーボールのようです。ユングフラウ連山、木彫りのお人形、そしてロープウエイなどがデズニーランドのような音楽と共に動いて楽しく賑やか・・・。しばらく立ち止まって見入っていました。

大きなスノーボール

通路の壁には当時の登山、トンネル工事の様子などの写真が
映像のように大きく展示されていました。

氷河の中も探検しました

その頃使用したザイルやピッケルが展示

岩盤を削っている？トンネル工事の様子

当時のホテル・ベルビュー・デ・アルプ
現在とあまり変わりません

プレートには工事で亡くなった人の
名が書かれていました

氷の宮殿アルパイン・センセーションを過ぎるといよいよ氷の宮殿にはいります。氷河の中を掘った氷のトンネルです。滑らないように進みます。氷の壁に空けた穴から記念写真を撮ってもらって・・・、ペンギンの行進、キツネ、クマの親子など氷の彫刻を見ながら・・・
滑るので手すりを持って歩きます	床も壁も天井も全て氷です・・・氷河の中ですから
氷に空けた窓から覗いて。	キツネかしらかわいい彫刻がいっぱいスノーボール以降、子供心に戻っています。
クマの親子	ペンギンの行列

プラトー（雪原）

氷の宮殿を出てエレベターで上がるとプラトー雪原に出ます。一面の雪、（雪原ですものね）展望台と同様、何にも見えません、寒い、滑る。＝出たくない。

みんな出て行くし綱が張ってあって歩く範囲がかぎられているので勇気をふるって歩きます。

恐る恐る雪の上を歩き出します

それでも雲の下からアレッチ氷河が見えました

プラトーと駅の階の展望レストラン
断崖絶壁に造ったのです。
人間業とは思えません。　凄い！

レストラン展望窓から

氷河の上をトレッキング
蟻のように小さい・・・・

雲の合間にアレッチ氷河が見えました

ユングフラウ・ヨッホに行くことは私の望みでした。アイガーとメンヒに穴を空け列車を通すというとんでもない事をスイス人は考えました。テーマパークのように趣向を凝らして観光客を喜ばせていました。

雲に覆われて展望台やプラトーからの景観は殆ど見えませんでしたが多くの見所があったからでしょうか満足感とともに疲れた～と倦怠感におそわれます。

再び登山鉄道に乗ってクライネシャイデックに戻ります。トンネルから出ると雲の中の山も感動！合間から見える氷河にも感動！します。

ユングフラウ・ヨッホはまだ雲の中です

ここだけ厚い氷河が残っていました

グリンデルワルト方面の電車が開けた山を上っていきます。

黄色の絨毯

登山電車はクライネシャイデックに
下りてきました。私達のホテル

２階の真ん中赤いイスが置いてある
ところが私の部屋

ホテルで食事を済ませ、一休みしてから線路に沿った散策路をアイガーグレッチャーの駅近くまで歩きました。高山植物がとても綺麗。一面の花畑を写真を撮りながら歩きます。午前中のエキサイティングな観光と違ったゆったりとした花のスイスを味わいました。
覆い被さるような山に圧倒されます	駅を背にして歩きます


ナデシコの一種	ナデシコ科マンテマ
	イワキキョウ

ユングフラウはまだ雲の中です
イブキトラノオ	マメ科ミヤコグサ
セリ科ハナウド

ラウターブルンネンの反対側の崖の上に集落が見えます	断崖絶壁上の集落ミュウレンです
１５：４５　　雲が切れてきました
今、スフィンクス展望台に上ったら３山が良く見えるでしょうね。
登り坂を頑張ります。アイガーグレッチャーの手前雪囲いまで歩いて引き返します。
	マメ科アンティリス

夕食後、すっかり晴れ上がった３山は夕日に染まって、美しい光景が見えました。電車が止まるとクライネシャイデックはホテルの宿泊者だけになります。静かな一時でした。
	ユングフラウ
アイガー
アイガーの左側、グリンデルワルドからもきれいな３山が見えることでしょう。


散策から戻って広いテラスから駅と登山電車が走るのを眺めビデオを撮っていました。何時まで眺めていても飽きません。
	ユングフラウ・ヨッホに送る荷物は先頭車両の前に置きます。