雪に埋もれた小さな村からレマン湖畔のモントルーへ行きます。モントルーはレマン湖の東端にあります。 モントルーはワーグナーやヘミングウエイなどの芸術家に愛されてきました。「スイスのリヴィエラ」と称される華やかなリゾート地です。湖畔には高級ホテルが立ち並んでフランスの街並みのようでした。 泊まったホテルも５つ星のモントレー･パレスでした。宮殿のようなホテルです。阪神フレンドツアーのホテルは比較的良いので私は５つ星のホテルは度々泊まっています。 初めての人達はこんなに良いホテルでどうしようとびっくりしていました。

ホテルにチェックインを済ませて、モントルーの街の散策に出掛けました。湖に沿った遊歩道にはクリスマスの市が並び観光客で賑わっていましたが、食べ物の屋台が多く匂いもきつくそれほど綺麗ではありませんでした。私達は多くのクリスマス市を見すぎたようです。 それでもピレネー産の蜂蜜を買い、重いからとツアーで一緒の方と半分づつしてワクワク・・・・

湖沿いにクリスマスマーケットをのぞきながらしばらく歩くと広場に拳を振り上げた銅像が立っていました。私はジャズに興味がなく知りませんでしたが、ロック歌手のフレディ・マーキュリーの像だそうです。 モントルーのジャズフェスティバルは期間中２０万人が集まる、ヨーロッパ最大のジャズフェスティバルになるそうです。 ツアーで一緒の方は感激して名前を呼びながらじっと見つめていました。若い方でしたのでファンだったのでしょうね。

広場の奥の方に小さな観覧車が回っていました。遠くから見るとグルグルと凄い速さのようです。しかも椅子だけで部屋になっていない。怖くないかしらと口々に・・・ 「乗りましょうよ」と誰が言うのでなく皆で乗っていました。みんなで乗れば怖いない？６回りもしましたよ。実際に乗ったらあまり速く感じられませんでした。 上にあがるとモントルーの街並みが一望です。対岸のエイビアンの山が霞んでみえました。高い所から見ると良く分かりますね。

レマン湖に突き出た岩盤にポツンと建つ小さなお城があります。 イタリアとスイス各地を結ぶ街道沿いにあってかつては通行税を徴収していたそうです。シオン司教が所有していましたが１２世紀にはにはサボア家の領地となって現在の城になりました。 16世紀にベルン地方のスイス人によって城を征服され要塞、武器庫、牢獄となりました。砲塔と銃眼つき胸壁に屋根を付けたのもベルン人といいます。小さいですが堅牢な城でした。19世紀末に修復工事が始まり現在も続いるそうです。

まず地下に降りて入ったところは冷たい牢獄でした。元々食料庫、兵器庫と使われていたそうですが、１２９０年頃に牢獄となりました。 修道院長ボニヴァールは、牢獄の入口から５番目の柱に４年間も鎖で繋がれていたといいます。ボニヴァールが柱につながれた画と共に説明のパネルが置かれていました。 イギリスの詩人ロード・バイロンのゆかりの城です。「シヨンの囚人」の舞台になった城で、この地下室に幽閉されたフランソワズ・ボニヴァールのことがうたわれたことで"ボニヴァールの牢獄"ともいわれています。