帝政ローマ時代は遠くから引いてきた水道の終着点に華やかな噴水が造られました。トレビの泉もＢＣ１９年アウグストウス帝の婿養子アグリッパに造らせたウィルゴ水道（処女の泉）の終着点でした。樋から落ちる水を水盤で受ける簡単な噴水だったようです。

蛮族の侵略によってトレビの泉は他の泉と共に破壊されてしまいます。偉大なローマの水道や建築は蛮族に受け継がれず廃れていきました。 ウィルゴ水道は１６世紀末に修復されローマの地下を流れ現在多くの噴水に供給しているそうです。トレビの泉は１６２３年法王ウルバヌス８世がベルニーニを起用して工事に取りかかりましたが、法王とベルニーニの死で完成しませんでした。 １７３０年、クレメンス１２世はコンクールで建築家を募り、無名の若手建築家ニコラ・サルヴィを登用しました。サルヴィはベルニーニのデザインに基づいて造ったといわれています。 ローマで一番美しく豪華な場所の一つ、そして一番人気なのはこのトレビの泉でしょう。 人気の理由は美しく豪華だけではありません。何しろ泉へ後ろ向きにコインを投げると再びローマを訪れることが出来るといわれているのですから。 世界中から観光客がきます。もう一度来られますようにと願いながらコインを投げています。３０年前は空いていてコインを投げられました。今は超満員で泉のそばに寄れません。 コインを投げなかったからもう来られないかも